SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


生きる力をありがとう

【1月20日(土)】
最近は帰宅後(23時か24時ごろ)に、数分の時もありますがよく楽譜を見ます。「サウンド・オヴ・ミュージック」は嶋田先生にとっては特別なミュージカル映画です。最初に見たのは(もちろんテレビで、ですが)中学生の頃だったと記憶しています。当時はカセットテープくらいしか録音機材はなく、ビデオなんぞ夢物語。テレビのスピーカーにカセットテープのマイクを近づけて、母親が茶碗を洗う音や父親の咳払いなどの雑音だらけの「ドレミの歌」を録音しました。そのくらい音源を手に入れたくて、曲の全てを知りたくて、はかない努力をしたものです。
大学生の時(沖縄の大学にいました)、那覇市のある映画館が「サウンド・オヴ・ミュージック」のオールナイト上映をするというので、大学の授業が終わった後、夜にカセットテープレコーダー持参で客席に潜り込み、映画の最初から最後までを録音することに成功しました。映画館の中でコーラのビンが倒れる音や他の客のクシャミなどの雑音はあるものの、とにかく全部を録音できて嬉しかった。「サウンド・オヴ・ミュージック」の全曲を持っているなんて、当時の嶋田先生にとっては信じられない喜びでした。そのカセットテープは今でも持っています。映画の2回目を見終わったら朝になっていて、翌日の大学の授業をサボって下宿に帰って爆睡しました。
テレビの放送をビデオ録画ができるようになったのは教員になってからです。ビデオ映像を手に入れて何回見たのか、数えることはできません。
中でも名曲だと思うのは「サウンド・オヴ・ミュージック」です。ミュージカル・タイトルのそれではなく、みんなが持っている楽譜の6ページから始まる曲です。楽譜を眺めていると「どうやって歌おうかな」という表現意欲が沸き上がってくるのを押さえることができませんでした。
だから今日は、メロディーだけでも良いから「サウンド・オヴ・ミュージック」を歌ってみたいと思っていました。人数やバランスは度外視で、「空」としての表現をスタートさせたい…という思いがありました。

しかし、まずは4月21日のスプリングコンサートの曲が優先です。まずは「マイバラード」。女声合唱用の楽譜が手に入ったので配布しました。以前に配った混声合唱用はもう使いませんので捨ててください。女声合唱用のバージョンを歌うのは初めてですから音取りが目的です。全員がソプラノ・メゾソプラノ・アルトの全てのパートを歌ました。このことを書くのは、もう100回目かも知れませんが、遠回りなようでも本当に近道になります。何よりも耳を鍛えることになりますから。
2曲目は「エーデルワイス」。これは少し時間をかけます。それにしても美しい編曲です。言葉がパートごとにズレている面白さを確認し、また音がぶつかって不協和音になっている部分を確認して歌いました。音がぶつかるのはホンの一瞬(♪ひとつ分)なのですが、それが随所にあって効果を上げています。スイカに一振り塩をかけたり、おスシに少しワサビを利かせたりすると美味しくなる、その塩やワサビの入れ方が絶妙ですね。
また、無伴奏で不協和音の確認をしても、アッサリと楽譜通りの音程を歌い切ってしまうメンバーも大したもんだと思いました。
その後は「ビリーブ」「花は咲く」「禁じられた遊び」「空がこんなに青いとは」「未知という名の船に乗り」を一通り歌って休憩。前半で7曲。「エーデルワイス」に時間をかけましたから、すごい効率でした。

後半は「あすという日が」「歌の広場」「世界の約束」を確認しました。「マイバラード」を合わせて、歌う順番はともかくとして1ステージ分の曲が揃いました。
〇マイバラード
〇あすという日が
〇歌の広場
〇世界の約束
ここに、平昌オリンピックのテーマソング「サザンカ」を入れるという案があり、楽譜を探しているところです。
「世界の約束」は細かい部分の確認と表現の練習をしようかな…と思いましたが、そこで練習時間は残り15分。「やりたい曲があるのでゴメンナサイ」と断って、「サウンド・オヴ・ミュージック」の楽譜を開いてもらいました。
とにかく最後まで通して歌いたかったので、ハーモニーは部分的にやっただけです。先生が歌った後に続けて同じ部分を繰り返して歌い、この方法で最後までいっちゃいました。
途中、Eの部分から嶋田先生は英語で歌ってしまいました。そしたら、みんなは英語で付いてきてくれました。これは嶋田先生のウッカリハプニングでしたが、そのウッカリに付いてくるメンバーです。嬉しかった。もう、100回抱きしめちゃおうかな。
なぜウッカリしたかというと、嶋田先生は「ただ一人、丘に登り…」という歌詞を1回も歌ったことが無いのです。「アイ ゴー トゥ ザ ヒル(私は丘に行く)、ウェン マイ ハート イズ ロンリィ(私の心が寂しい時)」という歌詞と意味が頭に沁み込んでしまっていて、思わず英語の歌詞が出た…というのが実情でした。
付いてきてくれて、ありがとう。
今日も、みんなから生きる力をもらった嶋田先生でした。

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