SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


目が見えなくても合唱はできる

【1月13日(土)】
今日は、せっかくの新年会だったのに、参加できなくて申し訳ありませんでした。嶋田先生がこの会を欠席するのは初めてのことです。本当に断腸の思いでした。
今日は名古屋市PTA協議会主催の「ファミリーデーなごや」という催しがあり、港区の事業部担当教頭(この仕事、今日で終わり。あとは来年度の人に引き継ぐだけです♪)として朝7時50分に笠寺のガイシホールに到着し、物資の搬入などを手伝った後、9時には「すみません、ちょっと出かけてきます」とキャップの教頭先生に断って9時10分の電車に乗って金山に駆け付けた…という次第です。
だから、今日どんな曲を歌おうかな…ということを考える余裕はなく、文字通りブッツケ本番の練習となりました。
そんな嶋田先生を支えてくれたのは集まったメンバーです。本当に音に集中して練習に取り組み、「こんなふうに歌ってみましょう」という指示を全部こなしてくれました。指導していても本当に楽しかったです。ありがとう。
新年会に向かうみんなと別れて、再び金山から笠寺に一人向かいましたが、みんなから生きる力をもらって足取りの軽さを感じていました。

さて、練習のスタートは「愛唱曲集」にしました。「ビリーブ」からスタートし、「花は咲く」「禁じられた遊び」「空がこんなに青いとは」「未知と言う名の船に乗り」と歌い込みました。いつものとおり、発声練習も兼ねての音の確認・歌い方の確認でしたが、さすがに愛唱曲というだけあって、音程にもハーモニーにも狂いはありません。日本語の処理(歌い方)も去年の今頃とは比べようもない進歩がありました。「花は咲く」は、「誰かの笑顔が見える」「誰かの思いが見える」「誰かの未来が見える」という部分が、ゴブリンだとかガミラスだとか、いろいろな悪魔の仲間のガミエルの名前を出さないこと
「誰かの笑顔ガミエル」「誰かの思いガミエル」「誰かの未来ガミエル」
が大切なのですが、悪魔の名前はほとんど聞こえません。また、「励ましてる」が「禿、増してる」と聞こえることもなく、日本語の歌い方は長足の進歩があります。
それから、ホチキス止めの楽譜ですからボロボロになったり無くしてしまったり(また印刷し直して配りましょう)して今日は楽譜がないメンバーもいましたが、「楽譜がないことをチャンスと考えてください」と言って、目が見えなくなった自分を想定し、それでも合唱が大好きで歌い続けたい自分がいると仮定して(嶋田先生には全盲で合唱を続けている友人がいます)ひたすらピアノと鍵盤と友達の声に集中して歌うように指示しました。
時には嶋田先生自身が楽譜から完全に目を離して鍵盤ハーモニカを叩きました。目から入る情報ではなく耳から入る情報こそが音感を鍛えることになるのです。辻井伸行という生き証人もいますよね。

そして「エーデルワイス」です。4月21日は愛唱曲集の中にあるバージョンではなく、第22回定期演奏会で歌うバージョンで歌うことを前回の空ノートで報告しました。このアレンジ、アカペラからスタートして途中でピアノ伴奏が入ることや、P64下段のメゾソプラノ・アルトのリズムなど、非常にハイセンスな編曲で、かなり高度な技術を必要とします。ですが、いつもやっている「空」の常道とは言え、全部のパートを全員が歌ってみてその後に合わせるという方法を貫き通すことができるのが驚異的です。「エーデルワイス」だけではない、他の愛唱曲も次に練習した新しい曲も、今日の練習は全ての曲で全部のパートを全員が歌いました。
自分のパートしか知らない歌えない(つまり他のパートは知らない)という状態と、自分以外のパートが何を歌うか全部知っていてハモらせることができる状態と、どちらが合唱の本質に近いかは小学生にも分かることです。頼もしいことです。

休憩の後、「あすという日が」「歌の広場」「世界の約束」を歌いました。「歌の広場」は湯山先生に聴かせてあげたいな…と思いました。きっと喜んでくださることでしょう。整理しなければいけない部分は6声に分かれる「コンニチハ」の部分のバランスだけですが、全員が全部のパートを歌えるのですから心配は要りません。極端に言えば本番当日に決めることだって可能です。
「世界の約束」は終結部のハーモニーに課題を残しました。と言っても時間がなかっただけの話で、楽譜に書いてある変な→の意味を共通理解してしまえば解決します。この部分、Soliは省略することとしましょう。
この3曲の他に「マイバラード」を歌いますが、配ってあるのは混声の楽譜なので児童合唱用の楽譜を後日あらためて配ります。
この4曲だけでは足りないので、あとは「全ての山に登れ」になるかな?「サウンド・オヴ・ミュージック」の楽譜の終曲です。このアレンジ、まだ一度も歌ったことがないので何とも言えませんが、良い編曲であることはマチガイありません。来週、一度歌ってみましょう。これで5曲。あと何かないですかね?曲名を言ってくれれば楽譜は嶋田先生が持っているかもしれません。そろそろ全部決めたいので早めに言ってください。なければ11月4日に歌うことになる「あめふりくまのこ」や「おはなしゆびさん」や「地球はひまわり」あたりから付け加える…という手もあります。
今日はありがとう。よろしくお願いします。

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