SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


平成29年の歌い納め 愛唱曲集について

【12月23日(土)】
今日はフェールマミが練習会場でしたからグランドピアノが使えます。久しぶりに声でピアノを鳴らすトレーニングを行いました。ロングトーンの発声でピアノの弦を鳴らすわけです。これは大きい声を出してもダメ。響く声を出せばピアノは鳴ります。
「もっと大きい声で」「大きな口を開けて」という指導を聞くことがあります。でも、合唱というものは大きい声ではなくて、響く声が必要なんです。大きい声と響く声とが、どこがどう違うか分かりやすく書くことはムズカシイのですけれども、ピアノの前に立てばすぐに分かる。響く声を出すと鳴りますからね、ピアノは。
いちおう、参加したメンバーの全員が、わずかではありますがピアノを鳴らすことができました。良かったと思います。次回はもっと鳴らせることができると良いですね。

文部省唱歌集の練習に入ります。でも発声練習も続きます。「さくら」はゆっくり歌うので、とても良い発声練習になります。この「ゆっくり」というのはメンバーの感覚で、おそらく授業ではもっと速いテンポで歌っていることと思います。ゆっくりになると深いブレスが必要になり、フレーズをつなげていくとすごく苦しい。その苦しさが、とても良い発声の訓練になりました。
続いて「とんび」。作曲者の梁田貞(やなだてい)には「どんぐりころころ」「城ヶ島の雨」などの作品がありますが、そんなことはみんなには関係がないかな(笑)。「ピンヨロー」の部分は鋭く歌います。楽譜をよく見ると付点四分音符の付点が2つ付いていますね。それから、この3段目にはオブリガードを付けます。簡単なオブリガードですからご安心を。
「スキーの歌」は歌詞が文語体なので少しなじみにくい感じがありますが、元気よくガンガン歌えば上手くいきます。早めに歌詞を覚えてガンガンいきましょう。

続いて、新・愛唱曲集。「マイバラード」「世界の約束」「あすという日が」を練習しました。全てのパートを全員が一通り歌うことは今までと同じ。自分のパートだけでなく、全てのパートを知っている(歌える…ではない)ことは非常に大切な力となります。
まだまだ大雑把ではありますが(まだ新しいパートも決まっていないから当たり前だ)とりあえずハーモニーをつけて歌えるようになりました。

最後の15分は「向日葵の歌」から「ふしぎ」と「蜂と神さま」を歌いました。嶋田先生が1回歌っただけで、すぐに音を取ることのできる力は健在、むしろ伸びているようです。音をとらえる感覚も育っています。「蜂と神さま」のアルトは実は非常にムズカシイのですけれども、おおよその音の動きは1回聴けば捉えることができるようです。

練習の合間に「チャリティーコンサート第3ステージ出演希望調査」という手紙を配布しました。午後に行われた父母総会でも配布しましたから、メンバー全員の手元に届くことと思いますが、もし届かなければ、以下のようにしてください。

〇4月21日(土)に北文化小劇場で行うコンサートの第3ステージで、「空」団員の得意技(ピアノとかヴァイオリンなど)を募集します。

〇希望者は、その手紙の切り取り線以下の「希望票」でなくても良いので、●名前 ●今のパート ●使う楽器 ●いっしょに演奏する人(伴奏者など) ●曲目 を書いて嶋田先生までFAXしてください。1月7日(日)締め切りです。

 

午後、父母総会がありました。誠心誠意、「空」のために知恵を絞ってくださる父母会の皆様に感謝です。

その総会の場で、4月21日(土)のコンサートについて説明をしました。このコンサートの目的は、できるだけ多くのメンバーの友達に聴いてもらい、「空」って面白そうだな、ボクも入ってみようかな、などと思ってもらうためです。これまで「チャリティー」という文言を使ってきましたが、それは集客力が上がるかな…と思っただけで、チャリティーよりも「空」の情宣が重要です。それなら…ということで、今日まで使っていた「チャリティーコンサート」という言葉を止め、「スプリングコンサート」という名称を使うこととします。今後は、4月21日(土)合唱団「空」スプリングコンサートという名称になります。

プログラムですが

【第1ステージ】 文部省唱歌集

【第2ステージ】 愛唱曲集

【第3ステージ】 「空」メンバーの得意技

【第4ステージ】 「マイバラード」「世界の約束」「あすという日が」「歌の広場」など増える可能性あり

の予定となりました。第3ステージに立候補がなければ「ドミソの歌」を歌うという案や、第3ステージを中止して第1・第2・第4の3ステージ構成にする案もあり、ここは流動的です。

このうち、「愛唱曲集」は、●エーデルワイス ●花は咲く ●ビリーブ ●禁じられた遊び ●空がこんなに青いとは ●未知という名の船に乗り の6曲です。このところ、みんなが飽きてしまった(?)曲を除いて、本当にみんなが歌いたい曲を入れることを考えていましたが、これは止めます。この6曲は永久に変えません(少なくとも嶋田先生が「空」の指導者である限り)。

どういうことかと言うとですね。曲目の差し替えを念頭に楽譜が提出された●マイバラード ●世界の約束 ●あすという日が ●歌の広場 の4曲を実際に指導し歌ってみたのです。「歌の広場」は湯山先生の曲でもあり、「マイバラード」や「あすという日が」も嶋田先生は大好きな曲ではあるのですが、分かったことがある。それは、歌うメンバーの「合唱力を伸ばすポイント」の捉えです。旧「愛唱曲集」の6曲は、「花は咲く」を除いて非常に古い曲であり、つまり嶋田先生が宝南小学校合唱部時代からほぼ30年間指導してきた曲です。「ビリーブ」は20年くらいかな。千種小学校と枇杷島小学校で全校合唱をやってきました。「花は咲く」だけが5~6年前に知った曲です。で、なぜこの6曲を選んだかと言うと、

①比較的有名な曲で、聞く人にも分かりやすい

②これらの曲を練習することによってメンバーの力を伸ばすことのできる要素がある

ということです。この②を忘れていた。実際に他の曲をやってみて分かりました。嶋田先生は「歌の広場」は大好きですけれども、日常の練習でみんなの力を伸ばすポイントは少ない。良い曲であること、歌って楽しい曲、自分が大好きな曲ということと、子供たちの力を伸ばすポイントがある曲とは違うのです。「愛唱曲」の6曲は、嶋田先生の手の内に完全に入っている曲で、どの部分でどんな力を伸ばすことができるかという分析が100%完璧です。嶋田先生がこの6曲を使えば、縦横無尽の指導ができるのです。これは湯山先生の曲を持ってしても及ばないものです。

逆に言うと、嶋田先生が死んだ後、違う指導者が「空」に来た場合には、その指導者は全く異なる曲を選ぶことでしょう。この6曲は嶋田先生に限った、嶋田先生だけの武器なのです。だからこの6曲は嶋田先生以外には使えないし、嶋田先生は他の人が選んだ曲を日常の練習の「武器」にすることはできません。

今回たまたま、スプリングコンサートという大きな舞台で歌うこととなりますが、それは滅多にないことです。日常の練習や老人ホームコンサートなどで取り組む場合、この6曲を楽譜としてみんなが持っていてくれることは、嶋田先生にとっては実にやりやすいことなのです。

飽きてしまった…という子がいたとしても、申し訳ありませんがそれは考慮の外です。飽きる飽きないは個人の感性によるものであり、一人一人の好みや判断を考えていたら、その子が卒団する度に考え直さなければならず、つまりは愛唱曲集など永久に作れないことになります。ここは嶋田先生が練習の場で腕を発揮できるかどうか、その点のみを考慮の対象とさせてください。

あとね、永久に変えないということには良い点もあるのですよ。みんなが大人になって、赤ちゃんをダッコして「空」の練習会場に遊びに来てくれたとします。そこにはヨボヨボになった嶋田先生と少しシワが増えた浜田先生がいます。じゃあ、みんなで歌ってみようか…などという話になった時、そこに世代と年齢を超えた「共通の愛唱曲」があったとしたら、楽しく幸せなことだと思うのです。以後、「愛唱曲集」は在団した全てのメンバーが知っている、そんな曲集にしたいと思います。理解してください。

なので、スプリングコンサートの【第2ステージ】は旧(?)愛唱曲集6曲とし、【第4ステージ】は、みんなが選んだ曲になる…ということとします。

もう一つ、総会でお願いしたことは、YouTubeについてです。第19回の「チコタン」、第20回の「鮎の歌」、そして第21回の「北陸の子ども歌」は嶋田先生をもってしても「二度と再現できない珠玉の演奏」です。もうあのような「チコタン」を作ることはできないし、「北陸の子ども歌」についても同じです。

この3曲の映像を(客席後方から撮影した定点固定カメラの動きがない映像に限って)YouTubeに公開していただきたい。特に「チコタン」は合唱とは関係のない世界で特異的に有名な曲であり、アクセス数も高く、ために「空」ホームページへのアクセス数も増え、ひいては団員の増加につながる可能性もあります。いや、そんなヨコシマな考えよりも、一人の音楽家、一人の指揮者として、「チコタン」と「鮎の歌」と「北陸の子ども歌」は、世に問うべき域に達することができていて、ぜひ公開を望みたいのです。

ということで、近日中にホームページ団員専用コーナーに上げてもらい、期間を定めて全保護者にアップの可否を問う…ということを承認していただきました。一般の人々(親戚一族ではない)の目から見て歌っている個人の特定ができるかどうかが判断基準です。どうか鋭意、検討をよろしくお願いいたします。

 

素晴らしい成果をあげた平成29年が終わろうとしています。時間を遡ることができたら、どんなに幸せなことでしょう。しかし、それは叶わぬことです。新しい年に向かって鋭意躍進を図る以外に術はありません。

平成29年を支えてくださった全ての方々に感謝を捧げ、平成30年の充実を期したいと思います。ありがとうございました。良いお年をお迎えください。

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