SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


苦労したけど成果があった

【10月21日(土)】
先週の「駿河のうた」の練習は「うなぎの子守唄」で終わってしまったので、今日は発声練習を兼ねて「空と樹海と湖と」から始めました。この曲は、どのパートも音域が広く、2部でハーモニーを作る部分から6部に分かれる部分まであり、同じ旋律が繰り返されるので、発声練習には申し分のない曲です。発声練習に使うためには全曲を覚える必要があるので、もちろん一般的な発声練習には使えませんが、今の「空」にとっては格好の発声練習教材です。1回通して歌えば6分30秒ですが、6分30秒でいろいろな要素を含めた発声練習が完了しますからオイシイ話です。

今日は何を練習するか考えていた作戦もありましたが、その作戦は集まったメンバーによって柔軟に変えなければなりません。分かりやすく言うと「駿河のうた」はよく覚えていて「北陸の子ども歌」には自信が無い…というメンバーが集まっているのに、「今日は事前に考えてきた作戦どおりに「駿河のうた」の練習をします」なんて言っていては指導者としては失格です。
で、聞いてみた。「みなさんが一番苦手な曲は何ですか?」
すると「童謡歌曲集」と「駿河のうた」には1本も手が上がらず、「ドミソの歌」に3本手が上がり、あとは全て「北陸の子ども歌」に手が上がりました。

「毬つき歌」は勢いがあって大変Goodです。175小節目からのアルトのメロディーが少しゴツゴツしていて、もう少し日本語を生かして流れるように響くと良いと思いましたが、それは今後の課題です。
「眠らせ歌」は音程もハーモニーも決まらない。ソプラノの人数が少なくアルトが多いというバランスと、なぜか今日は人数が安定しているアルトの声がまとまらず、「眠らせ歌」のような情感あふれた曲を歌うと上手くいきません。
今、あらためて楽譜を見ると、P 19からのアルトは13小節目と17小節目がミミミファミレド、15小節目と19小節目がファファファファミレド。ここまでは規則性があります。ですが21小節目だけはミファファファミレドです。ここの部分は次の機会にキッチリ整えます。が、今日はそのために22小節目のハーモニーを決めるのに時間がかかりました。23小節目でメゾソプラノとアルトが互いの音を良く聴き合って歌うことで、何とかキレイに決めることができました。この部分はレベルが高いので、これを読んでくれた欠席者は一度楽譜を見てこの話の内容を確認して次の練習に来てください。
今日の練習ではやりませんでしたが、42小節目はソプラノが(23小節目のメゾソプラノの音を)そのまま担当してアルトと合わせることになりますから、この部分は全員に関係があります。
60小節目からは情感を込めて少しずつユックリになってピアノにバトンタッチをします。72小節目からは思いを込めてユックリに。
「遊び歌」もバラバラに聞こえる歌声を整理するのに時間を投入しました。どこがバラバラかと言うと118小節目からです。まずはアルトのメロディー。131小節目までを「ございせ、きゃれとは」の歌詞ではなく「ラララ…」「ロロロ…」の母音歌唱を使って滑らかに歌う練習をしました。
同じ部分のソプラノとメゾソプラノの掛け合いは何拍休むか、休符の取り方が難しいので整理しました。フレーズのまとまりの問題です。まず118小~119節目を無いものとして消し去りましょう。次に120~123小節目を1番、124~127小節目を2番、128~132小節目を3番と感じましょう。では118~119小節目は何かというと0番(つまり前奏)です。「ふーじは日本一の山」と歌ってから「あーたまを雲の上に出し」と歌うようなものです。
で、0番と1番の間の休みは2拍。1番と2番の間の休みは1拍。2番と3番の間の休みは2拍となるわけです。この休符の感じ方をこれまでに指導してこなかったので、みんなが混乱しているわけです。これも重要なので、欠席者は楽譜を見て確認をお願いします。
「眠らせ歌」もアルト。アルトはハモリ役だから大変です。カンタンに言うと75小節目から「ごりやごりごりや」のフレーズは全てミ音で始まっています。そして「申する申する」は全てソ音で始まっています。このソ音の「申する」を歌う時にメゾソプラノがミ音で「おうじゃむじゃ」と歌っていて、アルトの子はそのメゾソプラノの音が聞こえているもんだから、「申する」をソ音で歌うのかミ音で歌うのかに迷いが生じているわけなのです。
もう少し音を聞く耳が育っていない子やレベルの低い子ならば、メゾソプラノの音に関係なく教えられたとおりに歌うことができるのでしょうが、なまじ相手の音が聞こえるがために起こってしまうレベルの高い話です。
これも全員が揃ったところで確認したい部分です。
「北陸づくし」はOKです。最後の「三国町の子守唄」の部分はタップリと情感を込めますから指揮をよく見てくださいね。

苦労も多かったけど進歩や成果がたくさんありました。

最後に「ドミソの歌」を1回通しました。P21からはメゾソプラノはAのパートを歌うことは以前に記したとおりです。

今日は非常にテクニカルな練習になりました。何よりも集まったメンバーが「この曲に自信がない」と手が上げた曲を、まがりなりにも一通り通すことができてホッとしています。
来週は日曜日に湯山先生をお迎えします。習い事もいろいろあることでしょうが、時間を調整してください。全員が揃ったところで共通理解したい部分がいっぱいあります。
よろしくお願いいたします。

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