SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


ハーモニーの中に自分が溶け込む

10月16日(日)に湯山先生をお迎えしてのリハーサルの余韻が冷めやらぬ中、来週には早くも湯山先生をお迎えする3度目の(そして最後の)リハーサルに備えての練習です。

「鮎の歌」「四国の子ども歌」に課題が残されていますから(前回書いたとおりです)、その部分をクリアにするための方策を考えていました。

ですが、朝から「体調不良」や「家事都合」で欠席とのメールが多く、フェールマミに集まったメンバーはそれほど多くはありません。ホールの響きの違いもあって、先週フィオリーレで可能となった表現の再現は望むべくもありません。

こういう時は発想を切り替えます。湯山先生に指摘された部分をしつこく修整するのではなく、集まったメンバーが楽しく歌えて、そして少しでも進歩して帰っていく…。そういう練習を組み立てなくてはなりません。

まずは「名旋律集」。そして「四国の子ども歌」と「アンコール」を一通り歌います。その時に言ったことは、「本番のステージでは、1年間練習して覚えたことも湯山先生に言われたことも、全てを忘れて頭を真っ白にしてください」ということです。全てをリセットして、ゼロにして、全く新しい音楽を生み出す。本番というものはそういうものであり、前日までにやったことを忠実に再現し、守ろうとするようではダメです。

そのために一通り歌ってもらった。曲に対する経験値を増やし、歌い込んでおくことは必ずプラスになります。ソロパートも欠けた状態でしたが、いるメンバーは積極的に、よく歌ってくれました。

このページを読んでくれている団員のみなさんは、頭に入れておいてくださいね。湯山先生のご指摘です。

○「四国ばやし」の「ホイ」「プイプイ」は声を揃えようとしないように。高い声、低い声、きれいな声も汚い声も、いろいろな声があった方が良い。終結部の「シャリリン」は「シャ」をハッキリと。

○「手毬歌」はP39の3段目の「くろねこが」のクレッシェンドをハッキリと。P40の「おしろいつけて」は言葉をハッキリ伝えたいので、Pですが少し大きめで良い。P42の3段目「ちょいとかくす」は、少しテンポが遅くなります。ここは指揮を見てください。

休憩をはさんで「鮎の歌」です。

「雉」P6の「みえない」をPPPにする練習をしました。これは上手くいきました。P10の2段目から終結部の「二連のこだま」のハーモニーも確認しました。確認はしましたが、集まったメンバーだけで上手くいってもあまり意味はありません。だから、あまりしつこく追及はしませんでした。

それよりも、「雉」の終結部でハーモニーを整理するという話になったので、その後は「わさび田」と「いちごたちよ」のハーモニーを徹底的に整理する時間となりました。この時間は大きかった。練習が終わった時、浜田先生が「いやー、いい練習でしたね~」と言っていました。ずっと気になっていた部分のハーモニーがキレイになったと言うのです。

何がどう良くなったのかを文字で記すことは難しいです。やったことは、表現を作ることから一切離れて、ひたすら音に集中しハーモニーを作るというものです。だから伴奏も無しでテンポはゆっくりめ。

「音に集中して、自分をハーモニーの中に溶け込ませてください」と何度も指示をしました。

自分の声がまわりの人の声と溶け合い、ハーモニーの中に完全にはまり込んでいく…。これは合唱人間にとって究極の快感ですね。100点満点とは言えませんが、かなり質の高いハーモニーを生み出すことに成功しました。ハモらせているもなさんも、気持ちが良かったことと思います。

さて、来週は日曜日に湯山先生がお見えになりますので、前日土曜日の通常練習は貴重な時間となります。うまく準備をして、日曜日は最高のリハーサルにしましょう。

合唱団「空」の鋭意努力を期待します。

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