SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


すばらしい成果をあげた定期演奏会から1週間
第20回定期演奏会に向けて新たな一歩

すばらしい成果をあげた第19回定期演奏会から1週間。その余韻にひたる間もなく、第20回定期演奏会に向けての練習を開始します。もちろん振り返ることは大切ですが、人生も音楽も常に前にしか進みません。今日という日は、ただ1点、明日というものにのみ存在する1日なのです。

12月20日(日)に中部国際空港セントレアでのクリスマスコンサートを控えていますから、まずはそのコンサートに対する共通理解を図ります。事前に伝えておいたのは、第19回定期演奏会の第3ステージ(童謡)を、そっくりそのままクリスマスコンサートのプラグラムにする…ということでした。

音楽というものには(ここでは音楽=クラシック音楽と思ってください。ロックやポップスなどは対象外です)大きく分けて2種類あります。その第1は「聴く人に安らぎを与えるもの」です。つまり聴いているうちに眠くなるものですね。そして第2は「聴く人に元気を与えるもの」です。つまり聴いているうちに目覚めて元気になるものですね。
嶋田先生個人としては、「ネムチェンコじいさん」「くじらの子守唄」「きいろいちょうちょ」などはメチャクチャ好きな曲です。しかし、飛行場でブラブラ歩いている人や買い物に関心がある人、あるいは外国人や音楽が好きではない人たちもいる中で、じっくりと音楽を聴かせることは不可能です。そういう状況では、パッと聴いた瞬間に、1秒以内で惹きつけるような音楽でなくてはなりません。そのような状況で、先に記した曲は明らかに不向きです。
代案として考えられるのは、「地球はメリーゴーランド」「おはよう太陽」などの曲。これらは「安らぎを与えるもの」ではありません。「元気を与える」ものです。実際に、集まった子たちに、「老人ホームや病院での慰問コンサートで、きょーうのおひさま、しずんでも、また、あたらしいかぜがふくって歌ったら、お年寄りや病気の人はどう感じるだろうね」と投げかけてみたら、全員が納得の表情でした。そのような場では、「ネムチェンコじいさん」「くじらの子守唄」「きいろいちょうちょ」などが珠玉の輝きを放つはずです。
で、嶋田先生が後ろを向いて目を閉じた状況で挙手による選曲委員会を設けたところ、以下のような曲目となりました。

○ヘイ、タンブリン
○ゆきってながぐつすきだって
○あひるのスリッパ
○おはなしゆびさん
○山のワルツ
○地球はメリーゴーランド
○地球はひまわり
○おはよう太陽
○大漁
○きよしこのよる

このうち、「きよしこのよる」は英語でいきます。楽譜は来週に配ります。それにしても、めっちゃ元気が出るプログラムですね。

後半は、合唱組曲「鮎の歌」から「雉」を練習しました。嶋田先生にとってもウィーン以来、3年ぶりの「鮎の歌」です。
「雉」という曲は、本当にすばらしい曲です。詩の内容、ストーリー性、それを表すピアノ伴奏の構成、3つのパートが生み出すハーモニーのドラマティックな響き。どれを取っても日本の少年少女合唱の歴史の中で5本の指に入るものです。
わずか1時間足らずの時間で、新しいパートも決まっていないのに(つまり全員で全てのパートを歌うという、いつもの時間がかかる方法をとったにもかかわらず)最初から最後まで通してしまいました。
充実した練習でした。「きよしこのよる」も、楽譜なしの状態で先生の口伝えで、まがりなりにも英語で歌えたのは、耳が育っている証拠です。

「空」のみなさんの、ますますの努力に期待します。それから期末テスト、がんばってくださいね。

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