SORA NOTE

嶋田先生から空のみんなへ


伸びやかな声をつくる

今日は、30名以上の参加で、とても効率よく練習を進めることができました。団員・父母の方々の努力・協力に感謝です。

さて、発声練習は視点を変えて「クレッシェンドをいかに作るか」と、各パートで「高音をいかに支えるか」に絞ってみました。といっても、むずかしいことをしたわけではなく、「さくら」「夏の思い出」「夕方のおかあさん」「さわると秋がさびしがる」「雪の降るまちを」「すばらしき自然とともに」の6曲を、音を確認しながら歌いました。ただし、p(ピアノ)mp(メゾピアノ)は、全てmf(メゾフォルテ)f(フォルテ)にする。f(フォルテ)はff(フォルテシモ)にしました。

単純なことなんだけど、これを全て実行するとなると大変なエネルギーがいります。1時間ずっと「2レベルアップ」で歌っていた子はいません。もっとも、練習のポイントが「ハーモニーのこと」になったり、「言葉をハッキリ」ということになったり、「音程のこと」になったり、歌い方の状況に応じていろいろ変化していきましたから、「pはfに」という最初の指示を忘れてしまうでしょう。しかしながら、音程の話をした時もハーモニーの話をした時も、嶋田先生の頭の中にあったのは「いかにして伸びやかな声をつくるか」ということでした。

1「めだかのがっこう」 2「春を歌おう」 3「さくら」 4「夏の思い出」 5「夕方のおかあさん」 6「さわると秋がさびしがる」 7「雪の降るまちを」 8「すばらしき自然とともに」 9「つゆ」 10「こだまでしょうか」 11「わたしとことりとすずと」 12「めだかのがっこう」

さて、8月17日(日)の有松イオンでのミニ・コンサートですが、この6曲ともう1曲「春を歌おう」を加えて、そこに「ほしとたんぽぽ」から、「つゆ」「こだまでしょうか」「わたしとことりとすずと」の3曲を歌い、オープニングとアンコールで「めだかのがっこう」を会場のお客さんといっしょに歌う…ということにします。並べれば表のようになります。楽譜は持っていいことにします。ただし、カッコよく持ってください。時々歌詞の確認をするためにだけ、持つのです。

2~8の正式な楽譜は、来週か再来週には配付できます。「めだかのがっこう」は斉唱(ユニゾン)なので、幼稚園の子でも歌える形ですから楽譜は持ちません。「めだかのがっこう」で楽譜を見ていたらカッコ悪いもここに極まれり…です。しかしながら、20人くらいしか集まらなくて「これが合唱団「空」です」と観客の前へ出るのは、合唱団「空」は弱体合唱団なのだと世間にアピールするのと同じです。何としても35人はほしいですね。練習不足大歓迎、初見大歓迎ですので、参加をお願いします。でなければ、やる意味がない。

この「初見の子も本番のステージに立たせる」(ほんとに初見の子がいるかどうかは知りませんが)という宣言について、一部の父母から「うちの子はほとんど毎回練習に参加してがんばっているのに、毎回参加の子と初めて歌う初見の子と同じように扱うのですか?」といった抗議が来るかもしれません。詳しい理由をここに記すことはしませんが、もしも本気で上のように思い、不満があるようなら、嶋田まで電話してください。

後半は、予定どおり「蝶」の3曲目「灰色の雨」を通すことができました。始めから終わりまで通して歌うと、曲の構成・つながりというものが分かるし、歌詞の意味も一貫性をもって考えることができるので、プラスになることばかりです。この「灰色の雨」という曲、と言うか「蝶」全曲なのですが、ぜひ秋葉原でナイフ振り回した若者とか、父親を包丁で刺し殺した女子中学生とか、バスジャックした中学2年生とかに知ってほしい。あるいは「そういうこと」や「それに近いこと」を近い将来やろうと思っている子や、世の中にムカついている子に聴いてほしいです。

およそ人間というものが生きていく上で、耐えなければならないこと、ガマンしなければならないこと、そして克服しなければならないことは山のようにあります。さまざまな試練の前では私たちはまさに「もろくはかない一片(ひとひら)」に過ぎないのだけれども、「よろめきながら、しがみつく」耐えるという心です。そして、ただ耐えていることは、非常に受動的で弱虫のように見えますが、耐えるということほど強いことはなく、耐えるということほど人間的なことはないのです。この「耐える」という「強さ」から、4曲目の「氷の世界」で生命の意味を問い、「よみがえる光」へとつながっていく。この世界観の大きさと問いかけの深さ。その扉を開けるまで、残る曲はあと2曲、「越冬」と「飛翔」です。

いよいよ夏休みに突入。充実した休みになりますように。合唱団「空」のみなさんの、ますますの健闘を祈ります。

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